新潟県の小学校・中学校の教職員組合

新潟県教職員労働組合 結成宣言

憲法・教育基本法を守り、教育の自由と教職員の権利を取り戻そう!

父母、国民と共に「教え子を再び戦場へ送らない」教育運動を新潟から
今日、新潟の教職員は、官制研修や部活指導、煩雑な事務による多忙化に加え、学校五日制に伴う指導要領改定とそれに続く「学力向上」対策などで、深夜にわたる日常的な時間外勤務を余儀なくされ、病休者の増加や過労死の不安が増しています。また広域人事異動方針で生活を脅かされ、「指導力不足教員」認定や教員評価システムの導入が予定され、教職員が分断される傾向が強まっています。
子どもたちの状況も深刻です。文科省は少人数学級の実現ではなく、少人数・習熟度別授業を進め、子どもたちをますます競争に駆り立てて苦しめています。不登校・引きこもりの子どもたちも多く、小学校からの荒れも増加しています。
このような教育への管理統制は「学閥支配」によって一層強化され、私たちは二重の締め付けにあえいでいます。
2003年3月、イラク戦争が始まり、ついに日本はアメリカに追随し、戦後初めて海外に自衛隊を派兵するにいたりました。教職員にかけられている攻撃は、戦前のように子どもたちを戦場に送るための教育へとつながってきています。小泉内閣は、憲法・教育基本法の改悪も準備をしています。
今まさに、私たちの行っている教育活動の一つ一つが、子どもたちにとってどういう意味を持つのか――戦場に子どもを送ることに加担する教育なのか、それとも子どもたちの権利を守り、平和と自由をもたらすものなのかを、瞳を凝らして見極める必要があります。そのためには教職員自身が人間としての権利と生活にめざめ、行動し、澄んだ瞳を取り戻す必要があります。それに気づくとき、私たちは権力から独立した教職員組合の結成を強く求めました。
組合結成にあたり、私たちは次のことを運動の柱として確認するものです。
  1. 私たち教職員は、平和と自由と民主主義を愛し、その発展を求め、学び、行動する自立した組合員をめざします。
  2. 私たち教職員は、教育の自由と教職員の権利を守り、「教え子を再び戦場に送らない」という教職員組合運動の原点に立って、子どもの人権を守り、その実現に全力をつくします。
  3. 私たち教職員は、父母国民の願いをうけ、その使命を自覚し、教育に対する不当な圧力や支配に対し断固闘います。
この決意を胸に、ここに教職員の良心をかけて、新潟県教職員労働組合を結成します。
2004年3月6日
新潟県教職員労働組合結成大会